会社情報Company Information

株式会社NEO ACADEMYの会社情報はこちらからご確認いただく事ができます。

  1. 代表あいさつ

    伝統を重んじ、新しく改革していく

  2. 会社概要

    株式会社NEO ACADEMYの会社概要

教育移民という生き方の選択 中国系家族が日本で描く、新しいライフプランと共生のかたち

NEO ACADEMYは、ビジネス中国語という専門領域を通じて、「ことば」と「社会」を架橋する教育機関です。私たちが語学を教えるのは、商談の言い回しや履歴書の書き方のためだけではありません。

言葉は、その人の人生と、社会との接点をつくる。

その信念のもとで、私たちはいま、あるひとつの社会現象と向き合っています。
それが「教育移民」と呼ばれる、中国系家族の新しい生き方です。

教育移民とは誰のことか

日本ではまだ耳慣れないこの言葉は、子どもの教育を目的として国境を越える家族の移動を指します。

学歴主義や受験競争が激化する中国社会のなかで、「日本の教育制度に子どもを託したい」「少人数でのびのびと学べる環境に置きたい」そう願って来日する家庭が年々増加しています。

しかし彼らの多くは、日本語が話せず、親自身も日本の制度や社会常識に不慣れなままスタートラインに立ちます。それでも、子どもが適応できるように、親は“自分の人生を一度解体し、再設計する”ことを選ぶのです。

ここでは、その生き方のリアルを、私たちの三つの支援軸―言語、教育、生活―から掘り下げていきます。

1. ことばを失うことは、自己を失うこと

日本語と母語、そのはざまで揺れる子どもたち

教育移民の子どもたちは、日本の学校に通い始めると同時に、言語の“二重の重圧”に直面します。

ひとつは、日本語が十分にできないことで授業に取り残され、「できない子」というレッテルを貼られてしまうこと。もうひとつは、母語である中国語を使う機会が減り、思考や感情の表現にズレや曖昧さが生まれてしまうことです。

この結果、自信を失い、家庭でも学校でも「孤立」していくケースが後を絶ちません。

NEO ACADEMYでは、日本語支援だけでなく、母語を保持し、学びの力として活かすバイリンガル教育を柱に据えています。“ことば”とは、伝達のためだけではなく、「私はここにいていい」と思える感覚を育むもの。それが、私たちの言語教育の原点です。

2. 進学先は、子どもの“居場所”そのもの

― 合格実績ではなく、「その子らしさ」の社会的接続点を探る

日本の進学システムにおいて、どの学校に入るかは、単なる教育の選択ではありません。とりわけ移民家庭にとっては、「この社会のどこに居場所を見つけるか」の選択でもあるのです。

公立校かインターか、日本語重視か英語重視か、将来は日本か中国か、それともグローバル大学か。
この問いには正解がありません。むしろ家庭の文化的資本や言語力、経済力、そして希望によって千差万別の「答え」があるのです。

NEO ACADEMYでは、志望校に合わせた対策を超えて、「なぜそこを目指すのか」「その後どこにつながるのか」を丁寧に共有し、描き直す進学支援を行っています。進路とは、試験の結果ではなく、子どもの“未来への接続”のデザインにほかなりません。

3. 親は「教育」を通じて、もう一度人生を歩き出す

子どもに付き添うことで始まる、大人の挑戦

親たちは、子どもの学校のために引っ越し、職を変え、言語を学び、見知らぬ社会と関わろうとします。

ある母親は、保育園の送り迎えをきっかけに日本語を学び始め、数年後には保育士の資格を取得。ある父親は、元々の中国での仕事が認められず、自ら貿易会社を立ち上げました。

また、永住申請のために家を購入し、地域のイベントに参加することで、「移民ではなく“地域の一員”として存在しはじめた」家族もいます。

教育移民とは、子どもの進学だけを語る言葉ではなく、家族全体の「生き直し」の物語です。NEO ACADEMYは、言語や学校という“制度の入口”を支えながら、家族が自ら社会とつながっていくプロセスに寄り添っています。

最後に

私たちは思います。「移民」という言葉に、境界線ではなく、橋のイメージを持ちたいと。

共に生きるとは、ただ隣にいることではありません。
お互いを知ろうとする意志、聞こうとするまなざし、歩み寄ろうとする行動―その連続が、本当の共生をつくるのだと思うのです。

私たちNEO ACADEMYは、その最初の一歩として、ことばを教えます。でもそれは、単に話す技術を教えるのではなく、人が人として生きる尊厳と、多文化の未来を支える「教育のかたち」そのものを支えることだと信じています。

社会が柔らかく変わるとき、そこには必ず、対話があります。対話をつなぐもの―それがことばであり、私たちの仕事です。